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    田中将大
    entry_img_284.jpg


    『PITCHf/x』とはMLB球場に設置されているスピード測定器システムで、投球の変化量、リリースポイント、スピン量、速度や投球軌道を追跡できます。
    これにより、投球のいわゆる「ノビ」や「キレ」と呼ばれる球質を数値化する事ができます。
    このシステムを使って田中選手の投球を見てみたというESPNの記事を紹介します。
    http://espn.go.com/blog/sweetspot/post/_/id/43300/a-pitchfx-look-at-masahiro-tanaka

    太字が記事要約、細字が管理人注釈です。

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    ■誰もが田中将大について知りたがっている。

    田中は総額100億円超えの契約になるだろう。
    MLBで1イニングも投げていない選手が、なぜこのような契約を得ることができるのか?
    MLB選手の評価基準として近年ではPITCHf/xが主要な意味を持っている。
    田中の数値を他のメジャーリーガーと比べれば、彼の能力が見えてくるだろう。

    残念ながら日本の球場にはPITCHf/xが設置されていないため2009WBCの際のデータを使用する。
    (2013WBCはアメリカで投げて無い)
    そのため
    ・わずか20球のサンプルしか存在しない。
    ・4年以上前のものである。
    という問題も存在する。

    しかし2009年と2013年の田中のリリースポイントはあまり変わっていないため参考にはできるはず。
    release.jpg
    左:2009 右:2013


    これが田中のデータ。
    chart-1.jpeg
    ※投球が無回転だった場合の到達点を中心として、回転の影響でどれだけ上下左右に変化したかを示す。

    無題
    ※CH:チェンジアップ、フォーク  CU:カーブ  FF:直球(フォーシーム)  SL :スライダー
     「Horizontal Mvt」は横方向の変化、「VerticalMvt」は縦方向の変化量。
     つまり右端のVerticalMvtが高いほど「ノビのある、浮き上がるような球」、低ければ「大きく落ちる球」。
     おおよそ直球の縦変化が+11を超えればMLBでも上位の「ノビ、キレ」になる。

    例:田中投手の直球は横に3.59インチ(9センチ)、上に13インチ(33センチ)変化している事が分かる。
      (変化の基準は「無回転の球が自然に落ちながら到達する位置」なので、
       上に変化と言っても実際に浮き上がっているわけでは無く、落ち方が鈍くなっているということ)


    これをMLBの他の先発に比べると
    直球はクレイトン・カーショーに近い球質。
    スライダーの変化はザック・グレインキーに最も近い。
    チェンジアップ、フォークはダルビッシュ有に最も近い球質になる。

    もちろん数値が同じだからといって田中が同じ成功をするとは限らないし、繰り返すがサンプルも少ない。
    だが、少なくともこの観点では田中が大いに成功することを示している。


    ※参考
    :2013年MLB日本人投手の投球変化量 (管理人調べ)

        直球(フォーシーム) / 落ちる球(スプリット系) / 横変化(スライダー)
    ※数値が高いほど「ノビ、キレがある」/ 低いほど「よく落ちる」 /高いほど「よく曲がる」
     上原  11.57 / 4.83 / 無し
     藤川  11.40 / 1.74 / 無し
     ダル  10.65 / 4.18 / 9.19
     田澤  10.11 / 5.47 / 2.80
     黒田  09.29 / 1.84 / 0.53
     岩隈  07.33 / -1.17 / 3.82
     松坂   無し / 2.99 / 7.60
     田中  13.07 / 5.76 / 3.98  (2009WBC)

     ・上原、藤川投手の直球はMLBでも上位の「ノビ、キレ」といえます。
     ・岩隈、藤川、黒田投手のスプリットはMLBで上位の落ち幅です。
     ・特に岩隈投手のスプリットの落ちはMLB全先発投手の中でも最大の変化量でした。 
     ・また、ダルビッシュ投手のスライダーの横変化はMLB全先発で2位の変化量でした。
     ・現在の田中投手の代名詞のスプリットは2011年から投げ始めたため、この時の物とは違う可能性が高いです。
     ・松坂投手はフォーシームを投げていないことになっていますが、PITCHf/xは回転で球種を区分するため
      フォーシームのつもりで投げていたものがシンカー(ツーシーム)として記録されていた可能性もあります。

    データ:brooksbaseballbaseballprospectus



    ■MLBファン反応


    ・20球だけを比較の基準にしている?
     これはサンプルが少ないよ。



      ・これは「どのくらい変化をするのか」って指標だから20球でも正確な変化範囲を測るには十分だろう。
       筆者の言うとおり技術的な変化がなければ大きくは変わらない。
       だからむしろ大きな問題は4年前のものだってことだろう。



    ・あぁそうだね、20代中盤の投手の20球を見ただけで4年後どうなっているのかを想像するのは難しい。
     このデータから分かることは非常に大まかなことだね。




    ・つまり・・・彼は良いの?



      ・地球上で間違いなく二番目にレベルの高い野球リーグで多くのタイトルを獲り
       近年で最高の投手ってだけで十分でしょう。
       つまり彼は良い。
       問題は日本での成功がメジャーにも当てはめられるかってことだね。
       

    http://www.reddit.com/r/baseball/comments/1ujrqr/a_pitchfx_look_at_masahiro_tanaka/


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